2024年9月20日(金)から10月4日(金)まで、半田市・新美南吉記念館と矢勝川周辺の会場で「ごんの秋まつり」が開催される。
同市出身の児童文学作家、新美南吉の代表作「ごんぎつね」の舞台である矢勝川の堤に、童話の風景を表現しようと平成2年から当時の地域住民によって植栽され、現在300万本にまで広がった彼岸花を見ることができるほか、期間中は地域のおもてなし企画が行われる予定だ。
新美南吉『ごんぎつね』より
お午がすぎると、ごんは、村の墓地へ行って、六地蔵さんのかげにかくれていました。
いいお天気で、遠く向うにはお城の屋根瓦が光っています。
墓地には、ひがん花が、赤い布のようにさきつづいていました。
−新美南吉「ごんぎつね」より–
ー赤い布のように真っ赤な風景ー きっかけは、小栗大造さんの想い
大正2年、新美南吉は半田市に生まれた。幼くして母を亡くし、養子に出されるなど寂しい子ども時代を送り、大人になってからは健康に恵まれず、初めての童話集を出した翌年に、29歳でこの世を去る。
29歳で亡くなる短い生涯で童話や詩など珠玉の作品を残し、新美南吉の代表作「ごんぎつね」は、1956年から小学4年生の国語の教科書に掲載され、今でも人々に親しまれている。
それから時は過ぎて平成2年のこと。この地域に生まれ育った小栗大造さんが、新美南吉の描いた作品の風景にちなんで、南吉さんの歩いた矢勝川の堤を、童話「ごんぎつね」に描かれた”赤い布のように”真っ赤な風景にしようと計画をした。
彼岸花の植栽は、当時、賛成する声ばかりではなかったそうだ。しかし活動を続けるうちに、ひとりまたひとりと小栗さんの想いに多くの賛同者と共感が集まり、地域の方々のふるさとへの想いが形となった風景となったのだという。
新美南吉ゆかりの地・半田をめぐろう!
イベント期間中は新美南吉のふるさと「半田」を周遊できるさまざまなコンテンツを企画。
半田市内6か所に南吉の言葉と風景がコラボしたパネル等が設置され、南吉が歩んだ風景と合わせて、新美南吉の作品や想いを追体験できる「新美南吉の言葉と風景展」の開催や、名鉄電車往復割引乗車券に、「赤レンガ建物常設展示室入場券」と「お土産引換券」や「ランチチケット」がセットになったおトクなきっぷ「半田散策きっぷ」「半田グルメきっぷ」も販売。
新美南吉のふるさと・半田を存分に楽しもう。
「第九回はんだ山車まつり」での「新美南吉の言葉と風景」展示の様子はこちらをチェック
「ごんの秋まつり」 イベント概要
イベント名 ごんの秋まつり
日時 2024年9月20日(金)~2024年10月4日(金)
会場 新美南吉記念館と矢勝川周辺(愛知県半田市岩滑西町1-10-1ほか)
イベント内容
<おもてなし企画>
・新美南吉の童話を楽しめる紙芝居(期間中の土・日・祝日)
・彼岸花のライトアップ(9月27日~9月29日)
・結婚式と花嫁行列(9月22日)
・田んぼアート(テーマ:牛をつないだ椿の木)
・飲食ブース 等
※イベント内容は、随時、半田市観光協会ホームページにて公開