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知多半島の気になる商品を紹介 “ちたみやげ” その6 「明治カブトビール」「大正カブトビール」

半田市
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知多半島の気になるお土産お取り寄せ商品を紹介していく連載シリーズ“ちたみやげ”
知多半島出身・東京在住の筆者が、買って楽しい、もらって嬉しい商品をスタンダードなものから少しニッチなものまで、日々発掘していく。
地元にお住まいの方も知多半島に観光・旅行予定の方も、知多半島出身の方もぜひ参考にしてほしい。

第6回の「ちたみやげ」は「明治カブトビール」「大正カブトビール」
愛知県出身者や知多半島出身者には懐かしく、在住者にはおなじみの一品。
まだ味わったことがない方はぜひ味わってみて。

カブトビールって知ってる!?

「明治カブトビール」 photo by CHITAZINE
「明治カブトビール」 photo by CHITAZINE

「カブトビール」というビールがかつて半田に存在したことをご存知だろうか。
時は明治。
当時の四大ビールと呼ばれた、大阪・アサヒビール、横浜・キリンビール、東京・エビスビール、札幌のサッポロビールと肩を並べるべく、ビールづくりに挑戦した酒造会社があった。
それが加富登麦酒株式会社だ。

「カブトビール」はその代表銘柄で、東海地方では最大のシェアを誇り、1900(明治33)年にはパリ万国博覧会で金牌を受賞している。
ジブリ映画「風立ちぬ」で描かれた名古屋駅の風景にも、この「カブトビール」の巨大看板が描かれているが、この看板は現在、復刻されたものが半田市の赤レンガ建物に設置されている。
実はこの「カブトビール」を製造していた半田工場(現在の半田赤レンガ建物)は第二次世界大戦の最中、企業整備令により閉鎖、中島飛行機製作所の倉庫となり40年余りに及んだ麦酒製造工場としての歴史に幕を下ろすこととなる。

そんな時代と共に消えてしまった「カブトビール」であるが、現在では当時の文献や分析表をもとに復刻されたものが販売されている。
今回の記事ではそんな歴史を超えて復刻されたビール「明治カブトビール」と「大正カブトビール」を飲んでみた。

カブトビールとは

写真左から「明治カブトビール」「大正カブトビール」 photo by CHITAZINE
写真左から「明治カブトビール」「大正カブトビール」 photo by CHITAZINE

カブトビールは1898(明治31)年から1943(昭和18)年まで製造されていたビール。
1887(明治20)年に中埜酢店・4代目中埜又左衛門とのちの敷島製パン創業者・盛田善平が丸三麦酒醸造所を設立した丸三麦酒株式会社の「丸三ビール」が前身となり、半田赤レンガ建物として現在でも親しまれている工場の新築を機に「加武登麦酒(カブトビール)」という銘柄名に改称。その後に社名も加富登麦酒株式会社と名称を改めている。
1900(明治33)年にはパリ万国博覧会で金牌を受賞、東海地方において最大のシェアを誇っていたという。
その後、1943(昭和18)年に企業整備令の適用で、半田工場が閉鎖、カブトビールの製造も終了した。

2005年に半田赤レンガ建物の保存活動を行う赤煉瓦倶楽部半田の企画で、当時の文献にできる限り忠実に復刻した「明治カブトビール」と大正時代の分析表をもとに復刻した「大正カブトビール」の2種類のカブトビールが知多麦酒株式会社による製造で発売された。
復刻された「カブトビール」は半田赤レンガ建物内にあるカフェ&ビアホール「Re-BRICK」で楽しむことができるほか、併設のショップでお土産用のカブトビールを購入することができる。

半田赤レンガ建物とは

半田赤レンガ建物 photo by CHITAZINE
半田赤レンガ建物 photo by CHITAZINE

半田赤レンガ建物は、1898(明治31)年に「カブトビール」の製造工場として建設された建物で、明治時代に建てられたレンガ建造物としては⽇本で五本の指に⼊る規模のものとなる。
妻木頼黄による設計で、中空構造を持つ複壁や多重アーチ床、ハーフティンバー構造、イギリス積みの赤レンガなどを有する貴重な建造物として、国の登録有形文化財、近代化産業遺産に登録されている。
2015年に耐震補強などの改修工事を施し、リニューアルオープン。
常設展示室や企画展示室を備え、地元の醸造製品ほかを扱うお土産ショップや生カブトビールを飲み比べできるフェ&ビアホール「Re-BRICK」も併設されている。

半田赤レンガ建物 概要

施設名:半田赤レンガ建物
住所:愛知県半田市榎下町8番地
TEL:
営業時間:
 企画展:9時〜18時
 カフェ:日曜日〜木曜日:9時〜18時 ※貸切予約の場合、夜間営業のご相談も可能です
      金曜日・土曜日:9時〜21時
 ショップ:9時〜18時 貸室利用:9時〜22時
休館日:年末年始、点検日の年に5回
*指定管理者変更に伴うオープン準備のため、2025年4月1日から10日までは休館

知多麦酒とは

知多麦酒株式会社は愛知県・知多半島の最南端に位置する南知多町の醸造所だ。
地ビール黎明期の1997年に、目の前に伊勢湾を臨み三方を山に囲われたロケーションに誕生。
麦芽・ホップ・水・酵母のみを原料とする19世紀ドイツの「ビール純粋令」を忠実に守り続けながら「知多マリンビール」を製造している。
レストラン「ビアシティ南知多」も併設しされ、造りたての生ビールと共に美味しい料理を楽しむこともできる。

五感で楽しむクラフトビール「知多マリンビール」|知多麦酒
知多半島最南端のビール醸造所が造るプレミアムビール。併設のレストラン・ビアシティ南知多のオーシャンビューとガラス越しに醸造施設を眺めながらいただく至福のひとときを。

ビアシティ南知多 概要

施設名:ビアシティ南知多
住所:愛知県知多郡南知多町大字内海字口揚4-1
TEL:0569-64-0247
FAX:0569-64-0808
営業時間:11:00〜15:00(L.O.14:00)
定休日:火・水曜日

カブトビールを味わってみよう!

「明治カブトビール」 photo by CHITAZINE
「明治カブトビール」 photo by CHITAZINE

この復刻版「カブトビール」は現在、半田赤レンガ建物内のカフェ&ビアホール「Re-BRICK」で楽しむことができるほか、併設のショップでもお土産用のものを購入することができる。
私は半田赤レンガ建物のショップでお土産用の「飲み比べセット」を購入した。
「飲み比べセット」は、当時の文献をもとにできる限り忠実に復刻した「明治カブトビール」と大正時代の分析表をもとに復刻した「大正カブトビール」の2種類がひとつになった、両方を味比べしたい方にはぴったりのセットとなっている。
さあ、いよいよ開栓だ。

明治カブトビール

「明治カブトビール」 photo by CHITAZINE
「明治カブトビール」 photo by CHITAZINE

グラスに注げば、まるでワインのような赤褐色をした色合いにまず驚かされた。
そして実際に口に含めば、濃厚なホップの苦味の中にも麦芽の甘みがしっかりと感じられる重厚な味わいだ。

芳しいホップの香りが個性的な一本で、お肉料理との相性は最高。
「明治カブトビール」を味わって、明治に思いを馳せてみて。

明治カブトビール 商品概要

「明治カブトビール」 photo by CHITAZINE
「明治カブトビール」 photo by CHITAZINE

商品名:明治カブトビール
スタイル:ラガー(下面発酵)
原材料:麦芽・ホップ
アルコール度数:7%

大正カブトビール

「大正カブトビール」 photo by CHITAZINE
「大正カブトビール」 photo by CHITAZINE

「大正カブトビール」は、「明治カブトビール」に比べてより軽やかでラガーらしい印象。
透き通った琥珀色でのどごしもキレも◎
ひと口に含むと、ホップの苦味が舌の上に感じられ、爽やかなホップの香りが鼻腔から抜けていく。
麦芽の味わいもしっかりとしており、どんな料理にも合いそうだ。

夏の暑い日に飲む一杯は最高だろう。
今から夏が待ち遠しくなる一本だ。

大正カブトビール 商品概要

「大正カブトビール」 photo by CHITAZINE
「大正カブトビール」 photo by CHITAZINE

商品名:大正カブトビール
スタイル:ラガー(下面発酵)
原材料:麦芽・ホップ
アルコール度数:5%

飲んでみてね! カブトビール

写真左から「明治カブトビール」「大正カブトビール」 photo by CHITAZINE
写真左から「明治カブトビール」「大正カブトビール」 photo by CHITAZINE

当時の味を忠実に再現した2本の「カブトビール」。
その味は誕生から復刻に至るまでの歴史の重みを感じさせる濃厚な味わいだった。

ビール好きはもちろんのこと、当時の味を知りたい歴史好きにもいちど試して欲しい一本。
ぜひ、当時のままのビールを味わってみて。

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