2023年10月28日(土)、29(日)の2日間、愛知県半田市において市内10地区31輌の山車が集結するイベント「第九回はんだ山車まつり」が開催。
CHITAZINEでは、「第九回はんだ山車まつり」当日の様子を前編に引き続き徹底レポート。
後編となる今回の記事では各エリアのコンテンツに焦点を絞って紹介していく。
「第九回はんだ山車まつり」の魅力を味わいつくそう。
「第九回はんだ山車まつり」とは
「はんだ山車まつり」は5年に一度、市内10地区31輌の山車が集結する半田市の一大イベントだ。市内の山車が一堂に会する勇壮な景色を求めて市内外から多くの人が訪れる。
半田青年会議所の呼びかけで始まった昭和54年の第1回開催から数えて、今年で第9回目の開催。前回の開催がコロナ禍の影響で延期となり、今回は「慶(よろこび)」をテーマに6年振りの開催となった。
「第九回はんだ山車まつり公式アンバサダー」として、俳優の宮地真緒さんを迎え、ケーブルテレビ局CACチャンネルでの生中継も実施された。
当日は山車の運行のほかさまざまなエリアでグルメやショッピング、パフォーマンスステージなどのコンテンツを開催。
2日間両日の来場者は55万人を数え、市内外、老若男女問わず多くの人が「第九回はんだ山車まつり」を楽しんだ。
「第九回はんだ山車まつり」レポート前編はこちら
各エリアにはグルメやショッピング、伝統芸能ステージなどさまざまなアクティビティが充実
「第九回はんだ山車まつり」は名鉄知多半田駅から半田市役所周辺までをカバーする広大なエリアで開催。
グルメブースやキッチンカー、物販だけでもさくらエリア、市役所エリア、半田運河エリアという3つのエリアにのべ120店舗以上のブースが立ち並び、どこに立ち寄るべきか悩んでしまうほどだ。
そのほかにもキッズパークエリアでのバルーンパフォーマンスをはじめとするファミリーで楽しめるコンテンツや、アイプラザ半田講堂での伝統芸能ステージなど数多くの催しが行われた。
それぞれのエリアから気になるコンテンツをピックアップしていこう。
さくらエリア
蔵のまち東駐車場に設けられたさくらエリアには、グルメブースやキッチンカー、物販など約50店舗が並ぶ。
31輌の山車が集結するメイン会場であるさくら会場のすぐ隣ということもあり、多くの人出で賑わった。
さくら会場には、地元知多半島のグルメブースやキッチンカーも多数出店。南知多町内海・マル伊商店のキッチンカー「しらす屋の生しらす丼」や常滑市の老舗和菓子店・大蔵餅、半田市のいちご農家・市野園芸などのブースに多くの人が訪れていた。
市役所エリア
半田市役所駐車場を中心とした市役所エリアでは、さくらエリアと同様にグルメブースやキッチンカー、物販など約50店舗が出店。そのほかにも市役所前の広場では「ごはんだ食まつり」も開催された。
市役所エリアには「世界の山ちゃん」や「がブリチキン。」といったキッチンカーも登場。地元の人気ダイナーであるK’s Pitのキッチンカーにはハンバーガーを求めて多くの人が列を作る。
半田運河エリア
源兵衛橋南から蔵のまち公園にかけての半田運河エリアにはグルメブースやキッチンカー、物販など約20店舗が出店。
蔵のまち公園にはパフォーマンスステージも設置され、知多半島をPRする2.5次元声優ユニット「知多娘。」や半田市を拠点に活動する団体によるライブパフォーマンスも行われた。
半田運河沿いは山車の移動ルート上でもあり、グルメを楽しみながら山車を眺めることもできる。
南知多町で創業の「活魚料理 まるは食堂」も出店しており、まるは食堂で人気のジャンボエビフライを巻き寿司にした「まるは巻き寿司」も販売。
アイプラザ半田
開催初日にはアイプラザ半田講堂で伝統芸能ステージが開催された。
伝統芸能ステージではケーブルテレビ・CACが山車の入退場・勢揃いを生中継。そのほかにも成岩第四区獅子保存会「大獅子・小獅子の舞」、成岩銭太鼓保存会「成岩銭太鼓踊り」、向山神楽獅子保存会「獅子舞・飛びつき太鼓」、愛知・半田・板山万歳保存会「門付・御殿万歳七福神の舞」の上演が行われ、文化財指定された市内の伝統芸能を堪能することができる。
+HANDAエリアには半田の魅力が凝縮
半田運河沿い、源兵衛橋の北側から国盛 酒の文化会館にかけてのエリアには「+HANDAエリア〜86年目の半田〜」が設置。
このエリアには醸造どころであり文化が花ひらく町でもある半田ならではのコンテンツが盛りだくさん。注目のコンテンツをピックアップしよう。
with Chita-Shu
with Chita-Shuブースでは地元7蔵の日本酒試飲が人気。中埜酒造、盛田きんしゃち酒造、伊東、澤田酒造、盛田、丸一酒造、原田酒造の日本酒が一杯売りやセットで楽しめる。
そしてもちろんおつまみも豊富だ。知多半島の醸造調味料を活かした飲食販売ブースもエリア内に併設されている。知多半島を味わいつくしてほろ酔い気分。
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飲食販売ブースではどて煮やはんぺん、豚汁や知多牛丼、たまりラーメンなどの多様なフードを準備。醸造どころならではのグルメが満載だ。
みんなの南吉展
半六庭園では「みんなの南吉展」を開催。
「みんなの南吉展」は半田市内の児童発達支援施設や、保育園、高校生、アーティストなどが地元出身の児童文学者・新美南吉の童話の一場面を表現した作品を製作、展示するプロジェクト。
2021年9月にクラシティ半田で初の開催。2022年、2023年と開催を重ね、今回のはんだ山車まつりでは半六庭園での出張開催を行った。
半六庭園内のあちこちに、南吉童話の一場面をモチーフにした作品が散りばめられている。また会場内には「新美南吉の言葉と風景」の展示も。
散策しながら作品を鑑賞していると、まるで南吉童話の中に迷い込んでしまったかのような没入感を味わうことができる。
塩船
半六庭園・みんなの南吉展会場内にて気になるブースを発見。
話を伺うと、美浜町で作られた塩を販売しているという。ブランド名はその名も「塩船」。
「塩船」は江戸時代に江戸と上方を行き来した「尾州廻船」の活動を現代的に再解釈したリデザインブランド。
その第一弾として、「美浜の塩」を使った商品が発売されたそうだ。
この商品は美浜町「食と健康の館」で作られている「美浜の塩」を使ってリパッケージしたもの。
当日会場には、イラストレーター・matsuiさんによる2匹の犬と野間埼灯台があしらわれた可愛らしいパッケージデザインのボトルと、「第九回はんだ山車まつり」限定ボトルの2種類を販売。
実はこの塩は、 一般的な他の塩とは製造方法が異なるそう。流下式枝条架施設で凝縮した海水を平釜で煮詰め、天日で乾燥させて作られた海塩で、まろやかで優しい味わいだ。
初日の宵祭りでは打ち上げ花火も
宵祭りでは半田運河においてちんとろ舟での子供三番叟の演が行われたほか、その後半田運河花火も打ち上げられた。
源兵衛橋には多くの見物客が詰めかけ、半田の夜の空を見あげる。空には色とりどりの打ち上げ花火が打ち上がり、スマートフォンで撮影をする人も。
朝から夜まで両日を通して、子どもから大人まで楽しむことができる「第九回はんだ山車まつり」。次回の開催もぜひ、足を運んでみて。
「第九回はんだ山車まつり」Pick up PHOTO
「第九回はんだ山車まつり」概要
開催日程:2023年10月28日(土)、29日(日)
主催:第九回はんだ山車まつり
開催エリア:
さくら会場エリア(市役所交差点~市職員駐車場)
平和通りエリア(JRガード~市役所交差点)
名鉄エリア(名鉄知多半田駅~JRガード)
内容:
山車の運行・供覧
共催イベント
グルメ・ショッピングコーナー、認定グッズ
取材協力:第九回はんだ山車まつり実行委員会
取材・文・写真:CHITAZINE
note『CHITAZINE』 / 2023年11月3日「【後編】半田市の魅力が詰まった各エリアを紹介! 「第九回はんだ山車まつり」レポート」より転載